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法話houwa

おもに18日観音様の法話を掲載しています。

竹の音と花の開花(令和3年12月18日)




今日は、12月18日(土)観音様の日であります。


もうすでに12月のおわり、年末になりまして、令和3年も終わりの時期を迎えようとしています。


コロナウイルスもここ最近では数が減ってきまして、ほんとうに収束するのかなぁと思っていましたら、新たにオミクロン株が、世界各地で増えてきたとテレビ、ラジオで報道されています。


わたし自身も、ワクチン接種を二回受けましたが、免疫力がさがるのを防ぐために、三回目の接種が12月からはじまると聞いています。




わたしはワクチンの作用には詳しくないため、行政を信頼しまして、時期が来れば適宜に判断して、ワクチン接種をしようと思っています。


そんなところで、「光陰矢の如し」というように、この1年もあっという間に過ぎてしまったという感じでありました。


みなさんは、この1年どのような1年だったのでしょうか。楽しかったこと、うれしかったこと、悲しかったこと、苦しかったこと、いろんなことがあったと思います。


1年を通して、12月はいろんなことを振り返り、反省し、来年はこのようにしていこう、このようなことを実行していこうと、考える月であります。




今年の夏頃に、農協さん、JAさんからお寺に桜を寄付してくれるというお話がありました。


農協さんの「知多半島一万本桜プロジェクト」というのがありまして、10年間で知多半島に1万本の桜を植えるという事業であります。




最初は、10本お願いします、と言ってみましたが、何本までいいのかと思い聞いてみましたが「何本でもいいですよ」と言われまして、結局20本お願いしました。


心月齋の桜も、はじめは1000本以上ありましたが、虫の被害や、最近では枯れたのが多々ありましたので、そろそろ、また植え替えをしたりしなければならないなぁと思っていたので非常にありがたいお話でありました。




その話をいただきまして、夏以降、お墓の北側、永代供養塔の真下にある荒れ地を、わたし自身が重機を使いまして、整地をしました。もちろん一応、免許は持っています。


今月の8日に桜をいただきまして、今週やっと、草取りをしてもらっています、お姉様方の力をお借りしまして、一緒に植えさせてもらいました。


まだ小さいので来年、咲くかはどうかは分かりませんが、大きく育ってもらいたいです。また、観音霊場も、100本ぐらいは、植え替えが必要だと思いますので、順次、整地をしながら整えたいと思います。


春先に綺麗な桜が咲くように、みなさんに見てもらえるように、整えようと思う次第であります。




今日の法話は、「竹の音と花の開花」という題目です。
曹洞宗を開かれました道元禅師様は、京都の宇治に興聖寺というお寺を開かれました。

修行中、首座(しゅそ)という、お釈迦さまのお弟子、迦葉尊者に、ご自分の席を半分ゆずって、説法を許されたという故事にならって、住職に代わって仏道の肝心なところを修行僧に説法する儀式が出来ました。



住職が首座を任命し、払子をとって説法をする。


その時に、道元禅師様は言いました。新たに任命された首座は、参学者が少ないことを気にしてはならない。経験が浅いことを心配してはならない。


昔、汾陽の門下はわずか六,七人であったし、薬山の門下は十人に満たなかった。しかし、いずれも仏祖の道を行じて、これこそまさに叢林、禅寺の盛んなときであったと。



竹に、石が当たる音を聞いて道を悟る、桃の花を見て心を明らかにする、その時の祖師方の身上を思い浮かべてみなさい。なんで竹に利鈍があり迷悟があろうか。


花に浅い深いがあり、賢い、愚かなどがあるだろうか。花は年々、花開くが、見るものがみな悟るわけではない。


竹はいつも音を発してはいるけれど、聴く者がことごとく悟りを得るわけでもない。只、長い間の参禅修行の功徳にむくい、弁道に苦労を重ね、縁があって道を悟り、心を明らかにしてきたのである。



竹の音が特別に、鋭いはたらきがあるのではない。また、花の色が特別に美しかったのでもない。

竹の響きがすぐれていても、それなりの因縁があって音を発するのであり、桃の花が、美しいといっても勝手に開くのではなく、春という季節になると美しく開花するのであると。




皆さんが、よく知っているアイザック・ニュートンも、長年の勉学の積み重ねによって、リンゴの実がポトリと落ちたのをみて万有引力の法則を発見しました。


仏道の参学をにおける因縁もまた同様です。


学道の人がみな仏道を得ることは、同学同参のみんなの縁による。今、心を一つにして、坐禅に坐禅を重ねて、仏道を尋ねもとめよと。


玉は、みがかれてはじめて光り輝くものとなり、人は錬磨してはじめて悟りを開く人となる。はじめから光のある玉もなければ、はじめからすぐれた、はたらきのある人もあるわけではない。必ず、切磋琢磨せよ、ぜひとも錬磨せよと。




自ら卑下して学道を手ぬるくしてはならないといいます。



日本でも、まもなく国産のコロナワクチンが出来ると聞きます。地道な努力と苦労を重ね、 長い期間、研究と蓄積を重ねてきました。一長一短で出来ない、薬やワクチン開発。



今生きている人々の為に、人々の医療の為に日夜、研究が続けられ、実が開こうとしています。


(12/18 心月齋 観音堂にて)




花の寺 心月齋

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